身近な方を亡くした直後は、悲しみのなかで死亡届や葬儀の手配に追われます。その後も役所・金融機関・法務局と、慣れない手続きが次々と続くものです。しかも相続の手続きには「3か月以内」「10か月以内」といった期限が決まっているものが含まれます。何を、いつまでに、どの順番で進めればいいのか。それが見えないまま気づくと期限が迫っていた、という不安はとてもよくあります。
この記事では、相続手続きの全体像を死亡直後から相続税の申告までの時系列で整理し、期限のある手続きを一覧にまとめました。あわせて、必要書類の集め方、遺産分割協議書の作り方、相続登記の義務化、専門家の使い分け、そして抜け漏れを防ぐチェックリストまでを解説します。初めて相続を経験する相続人の方でも、落ち着いて段取りを組める内容です。
相続手続きは「期限のある5つ」を軸に全体を組み立てる
相続手続きで最も大切なのは、期限が決まっている手続きを先に押さえ、そこから逆算して全体の段取りを組むことです。 手続きは数十種類に及びますが、放置すると不利益が生じるものは限られており、その期限さえ外さなければ、ほかは落ち着いて進められるからです。
期限のある主な手続きは、次の5つです。
| 手続き | 期限の目安 | どこへ |
|---|---|---|
| 死亡届の提出 | 死亡を知った日から7日以内 | 市区町村役場 |
| 相続放棄・限定承認の申述 | 相続の開始を知ったときから3か月以内 | 家庭裁判所 |
| 準確定申告(被相続人の所得税) | 相続の開始を知った日の翌日から4か月以内 | 税務署 |
| 相続税の申告・納税 | 死亡を知った日の翌日から10か月以内 | 税務署 |
| 相続登記(不動産の名義変更) | 取得を知った日から3年以内 | 法務局 |
この5つは、早いものから順に「7日・3か月・4か月・10か月・3年」と並びます。 とくに相続放棄の3か月と、相続税の申告・納税の10か月は要注意。過ぎると権利を失ったり加算税・延滞税がかかったりするため、最初に意識しておきたい期限と言えます。
実務では、ゴールである相続税の申告期限(10か月)から逆算して段取りを考えると組みやすくなります。10か月で申告するには、その前に遺産分割協議をまとめておかなければなりません。さらにその前に、相続するかどうか(相続放棄するか)を3か月以内に判断しておく必要があります。つまり、最初の3か月で「相続するか・財産はどれだけあるか」を固め、残りの期間で分割と申告を進める、という大きな流れになります。
なお、死亡や相続に伴って遺族に発生する行政・民間の手続きは数が多く、全体像をつかみにくいのが実情でしょう。国も、死亡届や死亡診断書の提出のオンライン化など、遺族の負担を減らす取り組みを進めています。
相続手続きの流れは「届出→相続人・財産の確定→分割→名義変更・申告」
相続手続きは、大きく次の順番で進みます。やみくもに着手するのは禁物。この時系列に沿って一つずつ片づけていけば、抜け漏れと手戻りを防げます。
- 死亡直後の届出(死亡届・葬儀・各種停止手続き)
- 遺言書の有無の確認と検認
- 相続人の確定と相続財産の調査
- 相続するかどうかの判断(相続放棄・限定承認)
- 遺産分割協議と遺産分割協議書の作成
- 名義変更・解約・払戻しと、申告・納税
各ステップでやることを、時系列でまとめます。
| 時期の目安 | ステップ | 主にやること |
|---|---|---|
| 死亡直後〜数日 | 届出・初動 | 死亡届の提出、葬儀、健康保険・年金の手続き |
| 〜2週間ごろ | 確認 | 遺言書の有無を確認、必要なら家庭裁判所で検認 |
| 〜2か月ごろ | 調査 | 相続人の確定、財産・債務の調査、財産目録の作成 |
| 〜3か月 | 判断 | 相続放棄・限定承認をするかどうかを決める |
| 〜申告前まで | 分割 | 遺産分割協議、遺産分割協議書の作成 |
| 4か月・10か月 | 申告 | 準確定申告、相続税の申告・納税 |
| 3年以内 | 名義変更 | 相続登記、預貯金・有価証券などの名義変更 |
最初に取りかかるのは、死亡届の提出です。 届出期間は、死亡の事実を知った日から7日以内(国外で死亡したときはその事実を知った日から3か月以内)と定められています。届出地は、死亡者の死亡地・本籍地、または届出人の所在地の市区町村役場。届出人になれるのは、親族、同居者、家主・地主・家屋管理人、後見人などです。実務では、葬儀社が提出を代行してくれることも多いでしょう。
死亡直後には、年金の手続きも続きます。年金を受けていた方が亡くなったときは、受給権者死亡届の提出が必要になるのが一般的で、目安として国民年金は14日以内、厚生年金は10日以内とされています。ただし、日本年金機構にマイナンバーが収録されている場合は、この死亡届を省略できることもあります。提出要否や期限・窓口は、受けていた年金の種類やマイナンバーの収録状況によって変わるため、日本年金機構または市区町村の窓口で確認してください。
届出が一段落したら、次は遺言書の有無の確認です。自筆証書遺言が見つかった場合は、原則として家庭裁判所での検認が必要になります。検認前に勝手に開封しないよう注意しましょう。一方、公正証書遺言や、法務局で保管された自筆証書遺言は検認が不要です。遺言があるかどうかで、その後の分割の進め方が大きく変わってきます。早い段階で確認しておくと安心です。
参考:法務省「死亡届」
相続人の確定と財産調査で「誰が・何を」相続するかを固める
遺産分割や申告に進む前に、「相続人は誰か」と「相続財産は何がどれだけあるか」を確定させることが、その後すべての手続きの土台になります。 ここが曖昧なまま分割協議をしても、後から相続人や財産が見つかると、やり直しになるからです。
相続人を確定するには、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍(戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍)をたどり、法律上の相続人を全員確認しましょう。前婚での子や認知した子など、家族が把握していない相続人が判明することもあります。だからこそ、戸籍をさかのぼって確認することが欠かせません。
財産の調査では、プラスの財産だけでなく、借入金やローンなどのマイナスの財産(債務)も漏れなく洗い出します。主な調査先は次のとおりです。
| 財産の種類 | 主な調べ方・確認先 |
|---|---|
| 不動産 | 固定資産税の納税通知書、名寄帳、登記事項証明書 |
| 預貯金 | 通帳・キャッシュカード、金融機関での残高証明 |
| 有価証券 | 証券会社の取引残高報告書、配当通知 |
| 借入金・債務 | 借用書、ローン明細、督促状 |
| 生命保険 | 保険証券、保険会社からの案内 |
調べた内容を財産目録としてまとめておくと、相続放棄を判断する材料にも、遺産分割協議や相続税の申告にもそのまま使えます。 財産目録に決まった書式はありません。ただ、誰が見ても全体像が分かるよう、種類・所在・評価額の見当を一覧にしておくと便利です。
マイナスの財産がプラスの財産を上回りそうな場合は、相続放棄や限定承認という選択肢を、3か月の期限内に検討しなければなりません。財産調査は、この判断のためにも早めに着手しておきたい工程と言えます。
相続放棄・限定承認は「3か月以内」の判断が分かれ目
借金などのマイナスの財産が多い場合に検討するのが、相続放棄と限定承認です。どちらも、相続の開始を知ったときから3か月以内に家庭裁判所へ申述する必要があり、この期間を過ぎると原則として単純承認(すべてを相続)したものとして扱われます。
相続放棄は、被相続人の最後の住所地の家庭裁判所に対して行う手続きです。費用は、申述人1人につき収入印紙800円分と、連絡用の郵便切手。共通して必要となる書類は、相続放棄の申述書、被相続人の住民票除票または戸籍附票、申述人の戸籍謄本などです。
ここで誤解しやすいのが、相続放棄は「家族のあいだで放棄すると言えば済む」ものではない、という点でしょう。法律上の相続放棄は、本人が家庭裁判所へ申述して初めて成立します。 遺産分割協議で「自分は財産を受け取らない」と取り決めても、それは家庭裁判所への相続放棄とは別のもの。借金などの債務までは免れません。借金を相続したくない場合は、必ず家庭裁判所での手続きが必要になります。
限定承認は、プラスの財産の範囲内でマイナスの財産を引き継ぐ方法で、相続人全員で申述する点が相続放棄と異なります。財産と債務のどちらが多いか分からないときに使われますが、手続きが複雑なため、利用にあたっては専門家に相談するのが現実的でしょう。
3か月以内に財産の全容がつかめないときは、家庭裁判所に申し立てて期間の伸長を求められる場合もあります。判断に迷うときは、期限を過ぎる前に早めに動くことが大切です。
遺産分割協議書は「全員の合意」を実印と印鑑証明で残す
相続人と財産が確定し、遺言書がない場合は、相続人全員で遺産の分け方を話し合います。この合意内容を書面にしたものが、遺産分割協議書です。相続人全員が合意したことを証明する書類であり、不動産の相続登記、預貯金の払戻し、有価証券・自動車の名義変更、相続税の申告など、その後の手続きで広く使われます。
遺産分割協議書に決まった書式はなく、縦書き・横書き、手書き・パソコンのいずれでも作成できます。一般に記載するのは、次の事項です。
| 記載する項目 | 内容の例 |
|---|---|
| 被相続人の情報 | 氏名、死亡日、最後の住所・本籍 |
| 遺産の内容 | 不動産(所在・地番)、預貯金(金融機関・口座)、有価証券など |
| 分割の方法 | 誰がどの財産を取得するか |
| 全員の合意 | 上記のとおり相続人全員が合意した旨 |
| 署名・押印 | 相続人全員の住所・氏名と実印の押印 |
作成のうえで特に重要なのは、相続人全員が署名し、実印を押し、印鑑証明書を添付することです。 一人でも欠けると、協議書としての効力に問題が生じ、登記や払戻しの手続きで受け付けてもらえないこともあります。
実務上の注意点をひとつ。協議書は手続きで提出する数に応じて、相続人の人数分など複数通を作成しておくと、各機関への提出がスムーズになります。協議書そのものに有効期限はありません。ただし添付する印鑑証明書については、提出先によって取得後の期間に条件が設けられている場合があるため、提出先ごとに確認しておくと安心でしょう。
不動産が複数あったり、相続人どうしで意見が割れたりすると、協議書づくりは一気に難しくなります。分け方そのものでもめている場合は、当事者だけで無理にまとめようとせず、専門家の関与を検討するのが現実的です。
相続の必要書類は「戸籍一式」を法定相続情報一覧図でまとめる
相続手続きでは、多くの場面で同じ書類の提出を求められます。特に手間がかかるのが戸籍一式の収集。これを一度まとめて「法定相続情報一覧図」にしておくと、その後の手続きが大きく楽になります。 主に必要となる書類は次のとおりです。
- 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍(戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍)
- 被相続人の住民票除票(または戸籍附票)
- 相続人全員の戸籍謄本
- 相続人全員の住民票・印鑑証明書
- 遺産分割協議書(協議による分割の場合)
- 不動産の登記事項証明書、固定資産評価証明書など
これらの戸籍束は、相続登記・預貯金の払戻し・相続税の申告など、提出先ごとに何度も求められます。そのたびに分厚い戸籍の束を提出し、返却を待って次の窓口へ回す。この繰り返しが、思いのほか大きな手間になるのです。
そこで役立つのが、法定相続情報証明制度です。法定相続情報一覧図と戸除籍謄本等の束を登記所(法務局)に提出して登記官の確認を受けると、認証文を付した一覧図の写しを無料で交付してもらえる仕組みになっています。 交付された一覧図の写しは、相続登記、被相続人名義の預貯金の払戻し、相続税の申告など、さまざまな相続手続きで戸籍束の代わりとして使えます。
一覧図の写しは複数通を無料で受け取れるため、銀行・法務局・税務署で同時並行に手続きを進められます。戸籍束を何度も提出し直す必要がなくなり、各手続きの待ち時間も短縮できる。相続手続きの効率化策として、ぜひ活用したい制度です。最初に戸籍一式を集めるタイミングで、あわせて一覧図の作成まで済ませておくのがおすすめと言えます。
相続登記は2024年4月から義務化|3年以内の申請が必要
不動産を相続したら、名義を被相続人から相続人へ変更する相続登記を行います。2024年(令和6年)4月1日から相続登記の申請が義務化され、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に登記をすることが、法律上の義務となりました。 正当な理由なくこれを怠ると、10万円以下の過料の対象となりうるため、注意しましょう。
この義務化は、過去の相続で名義を変えないまま放置していた不動産にも関わります。施行日より前に発生した相続でも、相続登記がされていない不動産は対象です。心当たりがある場合は早めに確認しておくと安心でしょう。
相続登記の申請は、不動産の所在地を管轄する法務局に対して行います。申請に必要なのは、登記の原因に応じて、遺産分割協議書、相続人全員の印鑑証明書、被相続人と相続人の戸籍関係書類など。法定相続情報一覧図の写しを使えば、戸籍束の提出を省けます。
なお、登記の手続きそのものは専門的で、申請書の作成や添付書類の準備に手間がかかります。不動産の相続登記を業として代理する主な担い手は司法書士であり、相続税の申告を行う税理士の業務とは担い手が異なります。 自分で申請することもできますが、不動産が複数あったり権利関係が複雑だったりする場合は、司法書士に依頼するのが現実的です。
名義変更と口座凍結は「正しい窓口」で進める
相続登記のほかにも、預貯金・有価証券・自動車など、被相続人名義の財産はそれぞれ名義変更や解約の手続きが必要になります。手続きごとに窓口が異なるため、どこに何を出すのかを整理しておくと、迷わず進められます。
| 財産 | 手続き | 主な窓口 |
|---|---|---|
| 不動産 | 相続登記(名義変更) | 法務局 |
| 預貯金 | 解約・払戻し、名義変更 | 各金融機関 |
| 有価証券 | 移管・名義変更 | 証券会社 |
| 自動車 | 移転登録(名義変更) | 運輸支局など |
ここで多くの方が直面するのが、口座の凍結です。金融機関が名義人の死亡を把握すると、その口座は凍結され、遺産分割が決まるまで原則として引き出せなくなります。葬儀費用や当面の生活費が必要なのに、お金を動かせない。そんな事態も起こり得ます。
こうした場合に備えて、遺産分割が終わる前でも、一定の範囲で預貯金を引き出せる払戻し(仮払い)の制度があります。 引き出せる金額には上限があり、手続きは各金融機関の窓口で行います。詳しい条件や必要書類は金融機関によって異なるため、取引のある金融機関に直接確認してください。生活費の心配がある場合は、早めに相談しておきましょう。
預貯金の払戻しや有価証券の移管でも、遺産分割協議書や戸籍書類の提出を求められます。ここでも法定相続情報一覧図の写しが使えるので、複数の金融機関に同時に申請しやすくなります。
相続税の申告は「基礎控除」を超えるかどうかで要否が決まる
財産の名義変更と並行して進めるのが、税金の手続きです。相続では、被相続人の所得税の準確定申告(4か月以内)と、相続税の申告・納税(10か月以内)という、2つの申告が問題になります。
準確定申告は、亡くなった方に一定の所得があった場合に、その年の所得税を相続人が代わって申告・納税する手続きです。期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内。被相続人が個人事業主だった、不動産収入があった、給与以外の所得があったといった場合に必要になります。
相続税の申告は、相続財産が基礎控除を超える場合に必要です。基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します。 財産の合計がこの基礎控除の範囲内であれば、相続税の申告は原則として不要。申告と納税の期限は、被相続人が死亡したことを知った日(通常は死亡の日)の翌日から10か月以内です。
ここで見落としやすいのが、「特例を使うと税額がゼロになるが、特例を使うためには申告が必要」というケースでしょう。 小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減などは、適用すると相続税が大きく減ったり非課税になったりします。ただし、これらは申告をして初めて受けられるものです。財産が基礎控除を超えるのに「特例で税額ゼロだから申告しなくてよい」と自己判断すると、特例が使えず、本来不要だったはずの税負担や加算税が生じることもあります。
相続税の計算や財産評価、特例の適用は専門性が高く、土地の評価や名義変更を伴う場面も多いもの。財産が基礎控除を超えそうな場合は、早めに税理士へ相談しておくと安心です。相続税の申告・納税は、税理士の独占業務である税務代理・税務書類の作成・税務相談の範囲に含まれます。
参考:国税庁「No.2022 納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告)」
相続の相談先は「税理士・司法書士・弁護士・行政書士」で役割が違う
相続手続きを専門家に頼むとき、迷いやすいのが「結局、誰に頼めばいいのか」という点でしょう。相続に関わる士業は、それぞれ法律で扱える業務の範囲が決まっています。だからこそ、悩みの中身に合わせて相談先を選ぶことが大切です。
| 専門家 | 主に担う相続業務 | 向いている悩み |
|---|---|---|
| 税理士 | 相続税・準確定申告、財産評価 | 相続税がかかりそう、申告が必要か知りたい |
| 司法書士 | 不動産の相続登記、法定相続情報一覧図の作成 | 不動産の名義を変えたい |
| 弁護士 | 遺産分割の交渉・調停・訴訟の代理 | 相続人どうしでもめている |
| 行政書士 | 書類の作成、自動車の名義変更など | 戸籍収集や書類作成を任せたい |
相続税の申告は税理士、不動産の相続登記は主に司法書士、相続でもめた場合の交渉・調停は弁護士。この担い手の違いを押さえておくと、相談先選びで迷いません。 たとえば、遺産分割でもめて調停になりそうな案件を税理士に持ち込んでも、交渉や調停の代理はできません。反対に、相続税の申告を司法書士に頼むこともできないのです。実務上は、相続税は税理士、相続登記は司法書士、と覚えておくと迷いにくくなります。
なお、相続税がかかるような案件では、税理士・司法書士が連携して、申告と登記をまとめて進められる体制を整えていることも多いもの。最初の相談先に迷ったら、財産の中心が「不動産か、相続税か、相続人間の争いか」を基準に、上の表を目安に選ぶとよいでしょう。
手続きを自分でやるか専門家に依頼するかは、相続の難易度で判断するのが現実的です。財産が預貯金中心でシンプル、相続人が少なく争いもない。こうしたケースは自分でも進めやすいでしょう。一方、不動産が複数ある・実家が遠方・相続人が多数・もめている・数次相続が起きている、といった場合は、専門家に任せたほうが安全で、結果的に早く済むことが多いと言えます。
【チェックリスト】相続手続きの抜け漏れを防ぐ
ここまでの内容は、相続手続きの進捗管理にそのまま使えます。期限のあるものを優先しつつ、領域ごとに点検していけば、抜け漏れを防げます。 まずは領域ごとに見るべき観点を整理しましょう。
| 領域 | 見るポイント |
|---|---|
| 届出 | 死亡届、健康保険・年金などの初動手続き |
| 確認 | 遺言書の有無、相続人と財産の確定 |
| 判断 | 相続放棄・限定承認をするかどうか |
| 分割 | 遺産分割協議、協議書の作成 |
| 申告・登記 | 準確定申告、相続税申告、名義変更 |
次の項目を、自分の状況に当てはめて点検してください。
| 領域 | チェック項目 | 確認 |
|---|---|---|
| 届出 | 死亡届を7日以内に提出したか | ☐ |
| 届出 | 健康保険・年金などの停止・受給手続きを確認したか | ☐ |
| 確認 | 遺言書の有無を確認し、必要なら検認を行ったか | ☐ |
| 確認 | 出生から死亡までの戸籍で相続人を確定したか | ☐ |
| 確認 | プラス・マイナス両方の財産を調査し財産目録を作ったか | ☐ |
| 判断 | 相続放棄・限定承認の要否を3か月以内に判断したか | ☐ |
| 分割 | 相続人全員で遺産分割協議を行ったか | ☐ |
| 分割 | 協議書に全員の署名・実印・印鑑証明をそろえたか | ☐ |
| 申告 | 準確定申告(4か月)の要否を確認したか | ☐ |
| 申告 | 基礎控除を超えるか、特例の要否を含め申告要否を確認したか | ☐ |
| 申告 | 相続税の申告・納税(10か月)の準備を進めているか | ☐ |
| 登記 | 法定相続情報一覧図を作成し、各手続きに活用したか | ☐ |
| 登記 | 相続登記(3年以内)の準備を進めているか | ☐ |
チェックの内容は、無料相談や専門家への相談で実際に確かめると、より確実になります。 とくに申告の要否や特例の適用は自己判断が難しいもの。迷ったら早めに専門家に確認しておきましょう。
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まとめ
相続手続きは数が多く複雑に見えます。ですが、期限の決まった5つ(死亡届7日・相続放棄3か月・準確定申告4か月・相続税申告10か月・相続登記3年)を軸に、死亡直後の届出から相続人・財産の確定、相続放棄の判断、遺産分割協議、名義変更・申告へと、時系列で一つずつ進めれば落ち着いて対応できます。戸籍一式は法定相続情報一覧図にまとめて効率化し、遺産分割協議書は全員の署名・実印・印鑑証明をそろえること。これが大きなポイントです。相続税の申告や登記、争いごとは担い手が異なるため、悩みの中身に合わせて税理士・司法書士・弁護士を使い分けましょう。
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