「源泉徴収って、結局だれが何をする制度なの?」と感じている方は少なくありません。給与から天引きされる側として名前は知っていても、いざ自分が人や外注先に支払う立場になると、いくら差し引いて、いつ国に納めればよいのか迷ってしまうものです。源泉徴収は、支払う側(事業主)と受け取る側(個人事業主・フリーランス)で見える景色がまったく違います。片側だけの説明では、全体像がつかめません。

この記事では、源泉徴収の仕組みと対象、税額の計算方法を、支払う側と受け取る側の両方の視点で整理しました。報酬の10.21%計算や消費税の扱い、源泉徴収票の見方、納付の期限、よくある失敗まで、実務で迷うポイントを良い例と注意したい例で確認できます。制度の根拠は国税庁の情報に基づいて解説します。

源泉徴収とは支払者が所得税を天引きして国に納める仕組み

源泉徴収とは、給与や報酬などを支払う人が、支払うときに所得税を計算して差し引き、受け取る本人に代わって国に納める仕組みです。 受け取る人が自分で申告して納める前に、支払う段階で先に税金を「天引き」しておく制度だと考えると分かりやすいでしょう。

国税庁は、源泉徴収制度を「給与や利子、配当、税理士報酬などの所得を支払う者が、その所得を支払う際に所定の方法により所得税額を計算し、支払金額からその所得税額を差し引いて国に納付する」仕組みだと説明しています。日本の所得税は本人が自分で計算して申告する申告納税制度が基本ですが、源泉徴収はそれを補う制度です。所得が支払われる時点で確実に税金を集める役割を担っています。

なぜ支払う段階で先に天引きするのでしょうか。その狙いは、大きく3つに整理できます。

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源泉徴収の狙い内容
取りはぐれの防止所得が支払われた時点で課税できるため、税金の徴収が確実になる
納税者の負担軽減受け取る側がまとめて納める負担が和らぎ、徴収も平準化される
事務の効率化支払者がまとめて徴収・納付することで、国の徴収事務が効率化される

ここで押さえたいのは、源泉徴収された金額は最終的な税額ではなく、あくまで概算の前払いだという点です。 給与なら年末調整で、報酬なら確定申告で、1年分の正しい税額に精算され、納めすぎていれば還付されます。この「概算で先取りし、後で精算する」という流れこそ、源泉徴収を理解するうえでの土台と言えます。

源泉徴収のおおまかな流れは、次のとおりです。

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段階やること
支払時支払者が所得税を計算し、支払額から差し引く
翌月など支払者が差し引いた税額を国に納付する
年末・申告時年末調整や確定申告で1年分を精算し、過不足を清算する

参考:国税庁「No.2110 事業主がしなければならない源泉徴収」

源泉徴収の対象は給与と報酬の2系統が中心

源泉徴収の対象になる支払いは幅広くありますが、事業を営むうえで関わりが深いのは「給与の系統」と「報酬・料金の系統」の2つです。この2系統を分けて理解すると、自分がどの計算ルールに従えばよいかが見えてきます。

源泉徴収の対象になる主な支払いを整理すると、次のようになります。

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区分対象になる主な支払い主な計算の考え方
給与の系統給与・賞与・退職金源泉徴収税額表や所定の方法で計算する
報酬・料金の系統原稿料・講演料、士業報酬、デザイン料、芸能・スポーツ等の報酬支払額に所定の税率を掛けて計算する
その他利子・配当、公的年金など種類ごとに定められた方法で計算する

このうち、事業主が外注先などに支払うときに迷いやすいのが報酬・料金の系統です。源泉徴収の対象になる報酬・料金には、個人へ支払う原稿料・講演料、弁護士・公認会計士・司法書士などの士業報酬、プロスポーツ選手やモデル・外交員への報酬、映画・演劇など芸能関係の出演報酬、ホステス等への報酬などが含まれます。

注意したいのは、報酬・料金の源泉徴収は「個人への支払い」が中心で、法人への支払いは原則として対象外という点です。 法人に対して支払うもので源泉徴収が必要なのは、馬主である法人に支払う競馬の賞金など、ごく限られたものだけ。たとえば同じデザイン料でも、相手が個人事業主なら源泉徴収の対象になりますが、法人(会社)への発注なら原則として対象になりません。

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判断のしかた良い例(正しい理解)注意したい例(誤解しやすい)
相手が個人か法人か個人デザイナーへの報酬は源泉徴収する法人への発注も天引きすると考える
士業の種類弁護士・税理士・司法書士は対象行政書士への報酬まで対象だと思い込む
名目より実質「謝礼」でも原稿料の実質なら対象名目が違えば対象外だと判断する

行政書士への報酬は原則として源泉徴収の対象に含まれないなど、士業でも線引きがあります。判断に迷う支払いは、名目ではなく実質で対象かどうかを確認しましょう。

参考:国税庁「No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは」

報酬・料金の源泉徴収税額は100万円以下10.21%で計算する

外注先である個人に報酬・料金を支払うときの源泉徴収税額は、計算ルールが決まっています。原稿料・講演料・デザイン料や、弁護士・税理士などの代表的な報酬では、支払金額が100万円以下なら一律10.21%、100万円を超える部分には20.42%を掛けて計算します。 この10.21%・20.42%という率には、所得税に加えて復興特別所得税が含まれています。

弁護士や税理士などに支払う報酬・料金の計算式は、次のとおりです。

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支払金額源泉徴収税額の計算式
100万円以下支払金額 × 10.21%
100万円超(支払金額 − 100万円)× 20.42% + 102,100円

たとえば10万円の報酬なら、10万円 × 10.21% = 10,210円を差し引いて納め、本人には差し引き後の89,790円を支払います。100万円を超える例として150万円の士業報酬では、(150万円 − 100万円)× 20.42% + 102,100円 = 204,200円が源泉徴収税額になります。

なぜ端数のある率なのでしょうか。2013年1月1日から2037年12月31日までに源泉徴収される所得税には、所得税額の2.1%相当の復興特別所得税が上乗せされるからです。所得税10%に2.1%を上乗せした結果が10.21%、20%に上乗せした結果が20.42%というわけです。

なお、報酬・料金のなかには、上記とは別の計算方法が定められているものもあります。たとえば司法書士・土地家屋調査士・海事代理士への報酬は、1回の支払金額から1万円を差し引いた残額に10.21%を掛けて計算します。外交員報酬やホステス等への報酬なども個別の計算方法があるため、支払う相手の職種ごとに国税庁の該当ページで計算式を確認すると安全です。

消費税は税込みが原則だが、区分記載なら税抜きでよい

報酬の源泉徴収でつまずきやすいのが消費税の扱いです。原則は消費税を含めた金額が対象ですが、請求書で報酬額と消費税額が明確に区分されていれば、税抜きの報酬額だけで計算してかまいません。 どちらで計算するかで天引き額が変わるため、請求書の書き方が判断の分かれ目になります。

具体例で見ると、違いがはっきりします。報酬10万円・消費税1万円の支払いの場合、計算は次のようになります。

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請求書の書き方源泉徴収の対象源泉徴収税額
報酬と消費税が区分されている税抜き10万円10万円 × 10.21% = 10,210円
報酬と消費税がまとめて記載税込み11万円11万円 × 10.21% = 11,231円

請求書で報酬と消費税を分けて書いてもらうだけで、源泉徴収の対象を税抜き部分に抑えられます。 受け取る側が請求書を出すときも、報酬額と消費税額を明確に区分しておくと、天引きされる金額を必要最小限にできます。区分がなければ税込み全体が対象になるため、実務では区分記載をそろえておきましょう。

参考:国税庁「No.2798 弁護士や税理士等に支払う報酬・料金」

参考:国税庁「No.2507 復興特別所得税の源泉徴収」

参考:国税庁「No.6929 消費税等と源泉所得税及び復興特別所得税」

源泉徴収義務者は法人なら必ず該当し、個人は条件で変わる

報酬や給与を支払うとき、源泉徴収をして国に納める義務がある人を「源泉徴収義務者」といいます。自分が源泉徴収義務者にあたるかどうかは、法人か個人か、人を雇っているかで決まります。 ここを取り違えると、本来必要な天引きをしないまま支払ってしまう失敗につながりかねません。

源泉徴収義務者になるかどうかの考え方は、次のように整理できます。

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支払者の立場源泉徴収義務者になるか
法人(会社・学校・官公庁・人格のない社団財団等)給与や報酬の支払いがあれば該当する
個人で従業員などに給与を支払っている給与や対象の報酬について該当する
常時2人以下の家事使用人だけに給与を払う個人その給与・退職金は源泉徴収不要
給与を支払っていない個人支払う弁護士報酬等は原則として源泉徴収不要

法人は、給与や報酬を支払う以上、源泉徴収義務者になります。一方で個人事業主は、事情によって変わります。たとえば従業員を雇って給与を払っている個人事業主は、給与や対象の報酬について源泉徴収が必要です。

見落としやすいのは、給与を支払っていない個人が外注先に報酬を払うケースです。 たとえば一人で活動するフリーランスが、別のフリーランスに仕事を発注して報酬を支払う場合、自分が誰にも給与を払っていなければ、その報酬について源泉徴収をする必要は原則としてありません。同じ報酬の支払いでも、支払う側が給与の支払者かどうかで義務の有無が変わるのです。

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判定したいこと良い例(正しい判断)注意したい例
自分は法人か法人なので源泉徴収義務者だと理解する小さな会社だから関係ないと考える
人を雇っているか従業員に給与を払うので義務者にあたると確認する雇っていなくても全部天引きが要ると思う
家事使用人のみか常時2人以下の家事使用人だけなら不要と知るどんな個人でも必ず義務があると考える

新たに従業員を雇って給与の支払いを始めるときは、給与支払事務所等の開設届出書を税務署へ提出するのが原則です。自分の立場が変わったタイミングで義務の有無を見直すと、漏れを防げます。

参考:国税庁「No.2502 源泉徴収義務者とは」

参考:国税庁「No.2793 報酬・料金等の源泉徴収義務者」

給与の源泉徴収は毎月概算で天引きし、年末調整で精算する

給与の源泉徴収は、報酬とは計算のしかたが異なります。毎月の給与からは源泉徴収税額表をもとに概算で天引きし、1年が終わったときに年末調整で正しい税額に精算します。 毎月の天引きはあくまで仮の金額で、最終的な税額は年末にならないと確定しません。この点が、給与の源泉徴収の特徴です。

毎月の給与から差し引く所得税は、給与の金額や扶養親族の人数などに応じて、源泉徴収税額表で決まります。税額表には月額表と日額表があり、扶養控除等申告書を提出している人は甲欄、提出していない人は乙欄を使うなど、状況によって参照する欄が変わります。

毎月の天引きが概算にとどまるのはなぜでしょうか。生命保険料控除や扶養親族の異動、年の途中の変化などが、その時点では給与計算に反映しきれないからです。そこで1年分の給与が出そろう年末に、年間の正しい所得税額を計算し直し、毎月天引きしてきた合計額との差を調整します。

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流れ内容
毎月源泉徴収税額表で概算の所得税を天引きする
年末1年分の正しい税額を計算し直す
精算天引き合計が多ければ還付、少なければ追加徴収する

多くの給与所得者が確定申告をせずに済むのは、この年末調整で1年分の精算が完了するからです。 年末調整の具体的な手続きや必要書類は範囲が広いので、ここでは「毎月の天引きは概算であり、年末調整で精算される」という関係を押さえておけば十分でしょう。

源泉徴収した所得税は原則として翌月10日までに納付する

源泉徴収は、差し引いて終わりではありません。差し引いた所得税は、原則として給与や報酬を支払った月の翌月10日までに国に納める必要があります。 預かった税金を期限までに納付するところまでが、支払者の義務です。

納付には、所得税徴収高計算書(納付書)を使います。給与や報酬の区分ごとに、その月に支払った金額と源泉徴収した税額を記入して納付しましょう。

毎月の納付が負担になる小規模な事業者向けには、納期の特例という制度もあります。給与の支給人員が常時10人未満の源泉徴収義務者は、申請をすれば半年分をまとめて納付できます。

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納付の方法対象納付期限
原則すべての源泉徴収義務者支払った月の翌月10日まで
納期の特例(1〜6月分)給与の支給人員が常時10人未満で申請した事業者7月10日まで
納期の特例(7〜12月分)給与の支給人員が常時10人未満で申請した事業者翌年1月20日まで

注意したいのは、納期の特例には申請が必要で、対象も給与や一部の報酬に限られる点です。 申請をしていなければ、原則どおり毎月10日が期限になります。また、特例を使っている場合でも、対象外の支払いについては原則の納付期限が適用されることがあります。自分の支払いがどの区分かを確認したうえで、納付スケジュールを組みましょう。

参考:国税庁「No.2505 源泉所得税及び復興特別所得税の納付期限と納期の特例」

源泉徴収票は支払金額と源泉徴収税額の4項目を見る

給与所得者にとって身近なのが「給与所得の源泉徴収票」です。源泉徴収票は、1年間に支払われた給与と、天引きされた所得税の結果をまとめた書類で、確定申告や各種証明の場面で使います。 1枚で1年分の給与と税金の概要が分かるため、見方を知っておくと役立ちます。

源泉徴収票でまず確認したいのは、次の4項目です。

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項目意味
支払金額1年間に支払われた給与・賞与などの総額(額面)
給与所得控除後の金額支払金額から給与所得控除を引いた後の金額
所得控除の額の合計額配偶者控除・社会保険料控除などを合計した金額
源泉徴収税額年末調整後に確定した、その年の所得税額

この4項目のうち「支払金額」は収入金額、「源泉徴収税額」は納めた所得税額にあたり、確定申告や住宅ローンの審査などでそのまま使われます。 たとえば医療費控除やふるさと納税で確定申告をするときは、源泉徴収票の数字を申告書に転記します。

源泉徴収票は、給与を支払ったすべての受給者に作成・交付されます。交付の期限は、その年の翌年1月31日まで。年の途中で退職した場合は、退職の日以後1か月以内に交付されます。なお、税務署へ提出する範囲(役員で一定額を超える場合など)は、本人への交付範囲とは別に定められています。

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場面いつ・どう受け取るか
在職中(通常)年末調整の後、翌年1月31日までに交付される
年の途中で退職退職の日以後1か月以内に交付される
転職先での年末調整前職の源泉徴収票を提出して合算してもらう

転職した年は、前職の源泉徴収票を新しい勤務先へ提出しないと年末調整ができず、自分で確定申告が必要になることがあります。受け取った源泉徴収票は、確定申告まで保管しておくと安心です。

参考:国税庁「No.7411 「給与所得の源泉徴収票」の提出範囲と提出枚数等」

源泉徴収された個人事業主は確定申告で精算し還付を受けられる

報酬を受け取る個人事業主・フリーランスにとって、源泉徴収は「先に税金を引かれている状態」です。源泉徴収は最終的な税額ではなく前払いなので、確定申告で1年分を精算すると、引かれすぎた分が還付されることがあります。 ここを知らないと、本来戻るはずのお金を取り戻せないまま終わってしまいます。

源泉徴収された側がやることの流れは、次のとおりです。

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段階やること
報酬を受け取るとき入金額と源泉徴収された税額(差し引かれた金額)を記録する
帳簿づけ売上は源泉徴収前の総額で計上し、天引き分を分けて記帳する
確定申告1年分の所得税を計算し、源泉徴収された税額を差し引いて精算する

たとえば年間の報酬から源泉徴収された合計が、確定申告で計算した最終的な所得税額より多ければ、その差額が還付されます。経費が多い年や所得が低い年ほど、還付になりやすい傾向があります。

確定申告では、源泉徴収された税額を正しく申告書に反映することが、還付を受けるための前提です。 帳簿上、入金額だけを売上にしてしまうと、天引きされた税額が申告に乗らず、還付を受けられない原因になります。売上は天引き前の総額で計上し、源泉徴収された税額は分けて管理しましょう。

支払者は、報酬・料金の支払いについて支払調書を作成することがあります。支払調書には1年間の支払額と源泉徴収税額が記載され、金額の確認に役立ちます。ただし、支払調書は税務署へ提出するための書類で、受け取る側への交付が法律上義務づけられているわけではありません。支払調書がもらえなくても、自分の記録(入金明細や請求書控え)から源泉徴収税額を集計すれば確定申告はできます。 支払調書の有無に頼り切らず、日々の入金記録を残しておくのが確実です。

源泉徴収でよくある失敗と、その防ぎ方

源泉徴収は、支払う側も受け取る側もルールを取り違えやすい制度です。よくある失敗の多くは、特別なトラブルではなく、ルールを正しく押さえれば防げるものです。 失敗・原因・防ぎ方の順で整理します。

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よくある失敗起きる原因防ぎ方
税率を10%だと思って天引きする復興特別所得税の上乗せを知らない100万円以下は10.21%で計算する
法人への報酬まで天引きしてしまう個人と法人の線引きを誤解報酬の源泉徴収は個人が中心だと確認する
消費税込みで多く天引きする税抜きでよい条件を知らない請求書で報酬と消費税を区分してもらう
納付が翌月10日に間に合わない期限や納期の特例の対象を誤認自分の納付区分と期限を事前に確認する
受け取った側が還付を取り逃す源泉徴収を最終税額だと思い込む確定申告で源泉徴収税額を反映し精算する

とくに多いのが、税率を10%と覚えていて0.21%分を取りこぼす失敗と、源泉徴収を最終税額だと思って確定申告をしない失敗です。 支払う側は、徴収漏れや納付遅れがあると、不納付加算税や延滞税といった本来不要な負担が生じることがあります。受け取る側は、確定申告をしないと還付の機会を逃しかねません。

納期の特例についても、誤解が起きやすい点です。特例の対象は給与や一部の報酬などに限られ、すべての源泉所得税が半年まとめてよいわけではありません。「どの率で・いくらを・いつまでに」という3点を、支払いの種類ごとに確認する習慣をつけると、ほとんどの失敗は避けられます。 判断に迷う支払いがあるときは、自己流で進める前に専門家に確認するのが安全です。

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まとめ

源泉徴収とは、給与や報酬を支払う人が所得税を天引きし、本人に代わって国に納める仕組みです。対象は給与と報酬の2系統が中心で、報酬・料金は個人への支払いが対象になり、100万円以下は10.21%で計算します。差し引いた税額は原則として翌月10日までに納付し、最終的な税額は年末調整や確定申告で精算されます。源泉徴収は支払う側と受け取る側で見える景色が違うため、自分の立場でどのルールに従うかを押さえることが、徴収漏れや還付の取り逃しを防ぐ近道と言えるでしょう。

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